こんにちは。風読珈琲店のカエデです。
いま、日本の高等教育界がこれまでにない「激動の時代」を迎えているのをご存知でしょうか?
少子化による18歳人口の減少、そして社会の急速なDX(デジタル)・GX(環境)へのシフト。これらに伴い、2027年4月(一部9月)に向けて、全国の大学で凄まじい規模の「学部の新設」と「募集停止(廃止・改組)」が計画されています。
「あの伝統ある女子大が共学に?」「今度はこんな名前の学部ができるの?」など、驚きのニュースが目白押しです。
今回は、2027年に向けて大きく変わる大学新設のトレンドや募集停止の動きを、特に関西圏の情報を中心に分かりやすくまとめました。
1. 2027年に大学新設される注目のトレンド学部
時代のニーズを反映し、各大学が「いま最も社会に求められている人材」を育てるためにユニークな新学部を構想しています。
近年の大学新設の主なキーワードは「データサイエンス・AI」「環境・サステナビリティ」「食と農」です。
情報・データサイエンス・AI系
文理を問わず、いまや必須スキルとなったIT・AI領域。専門学部がさらに増えます。
- 東京大学:UTokyo College of Design(仮称 ※9月開設)
定員100名想定。デザインや知を融合した全く新しい学士課程として、大きな話題を呼んでいます。 - 青山学院大学:統計データサイエンス学環(仮称)
青山キャンパス初となる理系学士課程。学部の枠を超えた連携システムです。 - 中央大学:スポーツ情報学部(仮称)
AI・データサイエンスと「スポーツ」を掛け合わせた先進的な学び。 - 龍谷大学(京都):情報学部(仮称)
環境・サステナビリティ・食農系
脱炭素社会(GX)や食料問題、アグリビジネスといった「地球と地域の未来」に直結する学部がトレンドです。
- 龍谷大学(京都):環境サステナビリティ学部(仮称)
全国初となる文理融合の環境系学部。瀬田キャンパスの大改革の一環です。 - 京都女子大学(京都):食科学部(仮称)
フードマネジメントや食物栄養など、食を多角的に科学するアプローチ。 - 明治国際医療大学(京都):農学部(仮称)
「有機農業」に特化した、これまでにないユニークな農学部です。
2. 【武庫川女子大学の共学化】大規模な名称変更の動き
2027年は、大学の“看板”や“アイデンティティ”そのものが変わる大転換期でもあります。特に近年の「受験生の共学志向」を受けた動きが顕著です。
伝統校の「女子大」から「共学」へ
- 武庫川女子大学 「武庫川大学」へ名称変更&全学部共学化
関西最大規模の女子総合大学である武庫川女子大が、ついに2027年4月から全学部を男女共学化し、大学名からも「女子」が外れます。これは関西の高等教育において歴史的なニュースと言えます。
先端理工の名称変更とキャンパス名変更
- 龍谷大学:先端理工学部 \rightarrow 「理工学部」へ名称変更
新設される情報学部などとの連携を明確にするため、原点回帰の名称へ。これに伴い、瀬田キャンパスの名称も「びわ湖大津キャンパス」へと生まれ変わる予定です。
3. 時代の波に押され「募集停止(廃止)」となる大学学部
一方で、受験生の志向変化や定員割れの波に抗えず、歴史に幕を閉じる、あるいは発展的に解消される(募集停止となる)学部・大学もあります。
2027年度からの「全面的な募集停止」
- 京都華頂大学(全学部)・華頂短期大学
京都の伝統ある女子大学ですが、近年の厳しい志願状況から、2027年度(2027年4月入学者)からの全面的な学生募集停止を発表。在学生の卒業を待って閉学となる方針です。 - 日本女子大学・家政学部(一部学科)
創立以来120年以上の歴史を誇る看板学部ですが、2027年度をもって募集終了。ただしこちらは完全消滅ではなく、時代に合わせた「経済学部」などへ発展的に再編される形です。
大学の垣根を越えた「学びの救済」モデルも
すでに募集停止を発表している京都ノートルダム女子大学を巡っては、驚きのニュースが入ってきました。
京都産業大学が、同女子大の「心理学科」の教員や学生を引き受ける形で、2027年度から現代社会学部に心理学科(仮称)を新設すると発表したのです。
1・2年生は入学金や試験の負担なしで京産大に転入学できる仕組みで、「少子化時代における学生の学びを守る新しいモデル」として教育界で非常に注目されています。
まとめ:これからの大学選びに必要な視点
かつて人気のあった「文学」や「家政学」といった従来型の文系学部が縮小し、社会の課題に直結する「IT・データサイエンス」「環境」「実務」へのシフトが急ピッチで進んでいることがよく分かります。
これから受験や進路を考える上で大切なのは、「その学部がただ無くなるのか、それとも時代に合わせて名前と中身を変えて進化(スクラップ&ビルド)しているのか」を見極めることです。
※なお、今回ご紹介した新設・改組計画はすべて現時点での「構想中・申請中」のものです。文部科学省の審査によって名称や定員が変わることがあるため、最新のオープンキャンパスや大学発表の情報をこまめにチェックしてみてください。
