こんにちは。風読珈琲店のカエデです。
2026年9月下旬から、「朝パソコンをつけたらWordとExcelが開けない」「Officeがライセンスのない製品と表示される」「そもそもOfficeが消えた」という声がSNSで一気に広がりました。原因として特定されたのが、Windows Updateで配信された更新プログラムKB5002907です。
この記事では、買い切り版のOffice 2016・Office 2019を使っている人向けに、何が起きたのか、自分のPCが影響を受けているかの確認方法、そしてプロダクトキーでの再認証・再インストールによる復旧手順を順番にまとめます。仕事や大学のレポート提出が迫っている人ほど、焦らず上から順に試してみてください。
KB5002907とは?Office 2016・2019で何が起きたのか

KB5002907は、本来はMicrosoft 365 Apps(サブスク版Office)向けの「オプションの更新プログラム」です。更新が90日以上止まってしまったMicrosoft 365 Appsを、最新の状態へ戻して通常の更新に復帰させるのが目的でした。対象はCurrent Channel/Monthly Enterprise Channelのインストールで、買い切り版のOffice 2016・2019は本来の対象ではありません。
ところが2026年9月23〜24日ごろから配信が始まると、対象外のはずのOffice 2016・2019(永続ライセンス版)の環境で、次のようなトラブルが相次いで報告されました。
- ライセンス認証が外れる:今まで普通に使えていたWord・Excelを開くと「ライセンスのない製品」と表示され、閲覧のみ(編集不可)の状態になる
- Officeそのものが消える:一部の環境では、Word・Excelなどのアプリがアンインストールされ、スタートメニューからも見当たらなくなる
- Office 2013でも報告あり:Microsoftが公式に認めているのは2016・2019だが、ユーザーからは2013での同様の報告も出ている
報道や修理業者の解説では、更新の過程でOfficeの再構成処理が走り、32bit版と64bit版が混在している環境などでうまく完了しなかったことが一因と見られています。
Microsoftは配信を一時停止
Microsoftはこの問題を認め、9月26〜27日ごろにKB5002907の配信を一時停止しました。公式のサポートページにも、一部のOffice 2016・2019ユーザーで「ライセンスのない製品と表示される」「製品が削除される」問題が起きていることが明記されています。
ただし、すでに症状が出てしまったPCが自動で元に戻るわけではありません。配信停止は「これ以上被害を増やさない」ための措置なので、影響を受けた人は自分で復旧作業をする必要があります。
影響を受けるWindowsのバージョン
- Windows 11:26H1/25H2/24H2/23H2
- Windows 10:22H2
- Windows Server:2025/2022/2019
「オプションの更新なので自動ではインストールされない」とMicrosoftは説明していますが、Windows Updateの「その他のMicrosoft製品の更新プログラムを受け取る」をオンにしている環境では、気づかないうちに適用されていたという報告も多くあります。
まず確認:自分のPCはKB5002907の影響を受けている?
復旧作業の前に、症状の原因が本当にKB5002907なのかを確認しておきましょう。
1. Officeの状態を確認する
- WordかExcelを開き、「ファイル」→「アカウント」を開く
- 「製品情報」の欄に「ライセンスのない製品」や「ライセンス認証が必要です」と表示されていないか確認する
- スタートメニューで「Word」「Excel」と検索し、アプリ自体が残っているかも確認する
2. 更新の履歴を確認する
- 「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」を開く
- 一覧(「その他の更新プログラム」など)にKB5002907があるか、インストール日が9月23日以降かを確認する
KB5002907が入っていて、その直後からOfficeがおかしくなったなら、ほぼこの不具合と考えてよいでしょう。逆に履歴にない場合は、別の原因(サインインの切れ、ライセンスの重複など)の可能性もあります。
対処法①:ライセンス認証が外れただけの場合

Officeのアプリ自体は残っていて「ライセンスのない製品」と表示されるだけなら、再認証すれば元どおり使えるケースがほとんどです。ここで大事なのは、買い切り版のOfficeはライセンス自体が消えたわけではないという点。新しく買い直す必要はありません。
方法A:Microsoftアカウントでサインインし直す
- Word・Excelを開き、「ファイル」→「アカウント」へ進む
- Officeを購入・登録したときのMicrosoftアカウントでサインインする(すでにサインイン済みなら一度サインアウトして入り直す)
- 「ライセンス認証」の画面が出たら、表示された製品(Office Home & Business 2019など)を選ぶ
- Officeアプリをすべて閉じて、もう一度起動し「製品情報」を確認する
方法B:プロダクトキーを入力し直す
アカウントでうまくいかない場合や、プロダクトキーで認証していた場合は、25桁のプロダクトキーを再入力します。
- パッケージ版・POSA版:カードや箱の中に記載されたキー
- PC付属のOffice(プリインストール):PCに同梱されていたカードに記載されたキー。ただし多くはMicrosoftアカウントに紐付け済みなので、方法Aで認証できることが多い
- ダウンロード購入:購入時の確認メール、またはMicrosoftアカウントの「サービスとサブスクリプション」で確認できる
プロダクトキーが見当たらないときは、まずMicrosoftアカウントにサインインして、「サービスとサブスクリプション」にOfficeが登録されているかを確認しましょう。登録されていれば、キーがなくてもアカウント経由で認証できます。
対処法②:Officeそのものが消えた場合
Word・Excelがアプリごと消えてしまった場合は、再インストールが必要です。こちらも、ライセンスはアカウント(またはプロダクトキー)に残っているので慌てなくて大丈夫です。
- ブラウザでMicrosoftアカウント(account.microsoft.com)にサインインする
- 「サービスとサブスクリプション」(または「Officeアプリ」)を開き、対象のOffice 2016/2019を探す
- 「インストール」をクリックしてインストーラーをダウンロードし、実行する
- インストール完了後、Word・Excelを起動してサインイン、必要ならプロダクトキーを入力して認証する
アカウントに登録していない場合は、プロダクトキーを使って公式のセットアップページ(setup.office.com)から登録・ダウンロードできます。ネット上の非公式なダウンロードサイトやライセンス販売サイトは使わないでください。ウイルスや不正なキーをつかまされるリスクがあります。
ファイルそのものは消えていない
Officeアプリが消えても、作成済みのWord・Excelファイル(ドキュメントフォルダやOneDriveに保存したもの)は基本的に残っています。再インストールまでの間に急ぎでファイルを開きたいなら、ブラウザ版のWord/Excel(Office on the web)を無料で使うのが手っ取り早いです。Microsoftアカウントでサインインすれば、OneDriveに上げたファイルを閲覧・編集できます。
再発防止:Windows Updateの設定を見直す

配信は停止されていますが、同じようなトラブルを避けるために設定を見直しておくと安心です。
- 「設定」→「Windows Update」→「詳細オプション」を開く
- 「その他のMicrosoft製品の更新プログラムを受け取る」をオフにする
この設定をオフにすると、Office関連の更新がWindows Update経由では届かなくなります。Office自体のセキュリティ更新が気になる人は、問題が落ち着いた段階で戻すか、Officeアプリの「ファイル」→「アカウント」→「更新オプション」から手動で更新するとよいでしょう。Windows Updateを一時的に止める方法は、下記記事も併せてご確認ください。

そもそもOffice 2016・2019はサポート終了済み
見落としがちですが、Office 2016とOffice 2019は2025年10月14日にサポートが終了しています。今回のように再認証で使い続けることはできますが、セキュリティ更新はもう提供されません。仕事のファイルや個人情報を扱うなら、今回のトラブルを機にOffice 2024(買い切り)やMicrosoft 365(サブスク)への移行を検討するのも一つの手です。
私自身は、自宅のPCでは大学時代に使っていた買い切り版からブラウザ版のOfficeに切り替えて、ちょっとした家計の表や観戦メモならそれで十分になりました。毎日がっつりExcelを使う人でなければ、無料のブラウザ版+Googleスプレッドシートで乗り切れる場面も多いです。
会社のPCを管理するIntuneの管理画面も、2026年9月にレイアウトが大きく変わりました。

まとめ
- 原因:Microsoft 365 Apps向けのオプション更新「KB5002907」(2026年9月23日ごろ配信開始)
- 症状:Office 2016・2019が「ライセンスのない製品」になる/アプリが消える
- Microsoftの対応:問題を認めて配信を一時停止。ただし自動では直らない
- 認証が外れただけ:Microsoftアカウントで再サインイン、またはプロダクトキーを再入力
- Officeが消えた:account.microsoft.comから再インストール→再認証
- 再発防止:「その他のMicrosoft製品の更新プログラムを受け取る」をオフに
- 長期的には:サポート終了済みなので、Office 2024やMicrosoft 365への移行も検討
ライセンスは消えていないので、買い直す前にまずは再認証を試してみてください。この記事が、急に仕事道具を失って焦っている誰かの助けになればうれしいです。

