こんにちは。風読珈琲店のカエデです。
2026年8月21日(金)、東京・神田神保町の三省堂書店神田神保町本店で、ライターのひらりささんと武田砂鉄さんによるトーク&サイン会が開かれました。題材は、7月に幻冬舎から刊行された往復書簡集『いつか終わる恋愛の、人生への影響について』です。
イベントはすでに終了しています。関西在住の身としては現地参加が遠いイベントでしたが、オンライン参加枠が用意されていたのが印象的でした。この記事では開催概要を記録として残しつつ、本の内容と登壇者を紹介します。
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イベント概要(終了)

2026年8月21日(金)、三省堂書店神田神保町本店3Fイベントスペース「つながる広場」で、出版記念トーク&サイン会が開かれました。Peatixでの事前申込制で、現地参加とオンライン参加の2つの形式が用意されていました。
- 日時:2026年8月21日(金)18:30開始 ※終了
- 会場:三省堂書店神田神保町本店 3Fイベントスペース「つながる広場」
- 登壇者:ひらりさ(著者)、武田砂鉄(ゲスト)
- 参加形式:現地参加(1,650円)/オンライン参加(990円)

本の内容 ―「終わる恋愛」が人生に残すもの

今回のトークイベントの題材である『いつか終わる恋愛の、人生への影響について』は、ロンドン在住の会社員兼文筆家・鈴木綾さんと、東京在住のひらりささんが、1年間かけて交わした往復書簡をまとめた一冊です。2026年7月8日に幻冬舎から発売されました。30代後半、ともに独身という共通点を持つ二人が、地理的にも生活基盤的にも離れた場所から「恋愛」というテーマを見つめ直していく構成になっています。
書簡の中で扱われているのは、恋愛にまつわる傷つきや、パートナーとの対等性をどう築くか、マッチングアプリ的な「品定めされる感覚」との向き合い方、出産への迷いなど、いずれも一つの正解があるわけではないテーマばかり。「恋愛に失敗はあるのか」「『人からどう見えるか』が恋愛に与える影響」といった率直な問いかけから、「愛するときに必要な地味な仕事」という実践寄りの視点まで、幅広い切り口で語られているのが特徴です。
恋愛エッセイというより、二人の人生の記録に近い一冊という印象で、過去の恋愛を振り返るきっかけが欲しい人はもちろん、今まさに関係性に悩んでいる人にも刺さる内容だと感じます。

往復書簡というスタイルの効能
この本の面白いところは、テーマそのものだけでなく「往復書簡」という形式そのものにもあると思います。SNSの短い投稿やインタビュー記事とは違い、手紙という体裁を取ることで、一つの問いにじっくり時間をかけて向き合わざるを得なくなる。ロンドンと東京という時差のある場所で書かれているぶん、即レスできない分、言葉を選んで書く過程そのものが「恋愛について考える」という行為と重なって見えてきます。
SNSで恋愛観を発信するインフルエンサーは数多くいますが、断定的な結論を急がず、二人の意見が食い違ったまま並走していく様子をそのまま読めるのは、書簡形式ならではの魅力です。読み手としても「どちらが正しいか」を判定する読み方ではなく、自分だったらどう返信するかを考えながらページをめくることになります。
こんな人におすすめ
- 過去の恋愛を振り返って、自分なりに言葉にしてみたい人
- マッチングアプリでの「品定めされる感覚」に疲れを感じたことがある人
- 結婚や出産について、周囲と比べて焦りを感じることがある人
- エッセイや対談集のような、じっくり読めるノンフィクションが好きな人
登壇者プロフィール ―ひらりさ×武田砂鉄
ひらりさ(著者)
1989年生まれ、東京都出身のライター・編集者。恋愛、お金、BLなど幅広いテーマでインタビューやコラムを執筆するほか、オタク女性4人によるユニット「劇団雌猫」のメンバーとしても活動しています。編著書に『浪費図鑑』『だから私はメイクする』などがあります。
「劇団雌猫」名義での仕事を含め、個人の趣味や消費行動を切り口に、同世代の女性が共感しやすい形で社会や文化を語ってきたのがひらりささんの特徴です。今回の本ではそうした軽妙な語り口はそのままに、より個人的なテーマである「恋愛」に真正面から向き合っている点が、これまでの著作との違いとして際立っています。
武田砂鉄(ゲスト)
1982年生まれのフリーライター、ラジオパーソナリティー。出版社での編集者を経て2014年にフリーへ転身し、2015年には初の著書『紋切型社会』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞しています。文化放送『武田砂鉄ラジオマガジン』のパーソナリティとしても知られ、社会現象や言葉の使われ方を鋭く読み解く語り口に定評があります。今回はゲストとして、ひらりささんの往復書簡に「第三者」の視点から切り込む形になりそうです。
武田さんはこれまでも『父ではありませんが 第三者として考える』のように、当事者ではない立場から社会的なテーマを論じる著作を発表してきました。今回のイベントでも、恋愛の当事者ではなく「聞き手」としてどのような問いを投げかけるのか、著者二人とはまた違った視点でのやり取りが期待できそうです。

会場:三省堂書店 神田神保町本店について

会場となる三省堂書店神田神保町本店は、世界最大級の古書店街として知られる神保町のシンボル的な存在。今回のイベントは3階のイベントスペース「つながる広場」で行われます。神保町エリアには文芸書に強い書店が多く、トークイベント終了後にそのまま周辺の古書店をめぐるのも楽しそうです。
神保町はもともと明治期から古書店が集積してきた学生街で、専門書から絶版本まで幅広いジャンルの本が並んでいます。トーク&サイン会のような出版記念イベントも頻繁に開催されており、新刊を読んだその足で関連する過去の名著を探しに行けるのがこのエリアならではの楽しみ方です。神保町を訪れる機会があれば、新刊書店と古書店をはしごしてみるのもおすすめです。
関西からは現地参加のハードルが高いイベントでしたが、オンライン参加枠が設けられていたのは、遠方の読者にとってありがたい形式でした。書店のトークイベントは、こうしたオンライン配信つきのものも増えています。
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まとめ
『いつか終わる恋愛の、人生への影響について』は、恋愛にまつわる傷つきや対等性、出産への迷いといった答えの出ない問いに、二人の書き手が1年かけて向き合った往復書簡集です。
- イベント:2026年8月21日(金)、三省堂書店神田神保町本店 ※終了
- 登壇:ひらりさ(著者)、武田砂鉄(ゲスト)
- 形式:現地参加とオンライン参加の2形式
- 題材:往復書簡集『いつか終わる恋愛の、人生への影響について』(幻冬舎)
過去の恋愛を言葉にしてみたい人にも、今まさに関係性に悩んでいる人にも、じっくり向き合える一冊です。それではまた次の記事で。
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