ウィブル証券、米国株手数料が完全無料に|NISA非対応の注意点

米国株市場のイメージ 投資の始め方・基礎
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こんにちは。風読珈琲店のカエデです。2026年7月末、米国発の証券会社ウィブル証券が「米国株の取引手数料を完全無料化」というニュースを発表しました。国内の証券会社として米国株の売買手数料を完全無料にするのは初めてとのことで、投資歴5年目の私も気になってさっそく調べてみました。

SBI証券や楽天証券などですでに米国株投資をしている方も多いと思いますが、ウィブル証券の無料化がどこまで「本当にお得」なのか、見落としがちな注意点とあわせて整理します。

私自身はNISA口座での投資信託の積立が中心で、個別の米国株を課税口座で頻繁に売買するタイプではありません。ただ、こういう新しいサービスが出たときに「見出しの数字」だけで判断せず、自分の投資スタイルに当てはめて考える癖をつけておくと、証券会社選びで損をしにくくなると感じています。今回はその練習として、ウィブル証券のニュースを一つずつ分解してみました。


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ウィブル証券とは?

スマホで株取引アプリを操作するイメージ
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ウィブル証券は、米国のフィンテック企業ウィブル(Webull)グループが日本で展開する証券会社です。金融庁に登録された正規の証券会社で、投資者保護基金にも加入しています。米国株・米国ETFの取扱いに強みがあり、24時間取引や独自のチャート分析ツールなど、米国株投資に特化したサービスを展開しています。


米国株の取引手数料が完全無料に

今回の発表のポイントは次のとおりです。

  • 開始日:2026年7月27日17時30分以降の約定分から適用
  • 対象:米国株の現物取引・信用取引(オプション口座の現物取引を含む)
  • 無料の範囲:取引金額・取引回数を問わず、当社の取引手数料が恒久的に無料
  • 対象銘柄数:米国株・ETFあわせて約7,000銘柄

取引金額に上限なく、現物・信用ともに手数料ゼロという点は、これまでの米国株投資の常識を変えるインパクトのある発表です。


無料でも別途かかる費用に注意

米ドル紙幣のイメージ
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「手数料無料」と聞くと完全にタダで取引できるように感じますが、無料になるのはあくまでウィブル証券に支払う取引手数料のみです。米国株の売買では、次のような現地諸費用が別途発生します。

  • SEC規制費用:売却時に米国証券取引委員会(SEC)へ支払う費用
  • TAF(FINRA負担金):売却時に米国金融業規制機構(FINRA)へ支払う費用
  • CAT Fee:米国の証券取引監視制度にもとづく費用
  • 為替手数料:円と米ドルを交換する際に1ドルあたり15銭

いずれも金額としては数円〜数十円程度とごく小さいものですが、「完全無料」という言葉だけで判断せず、実際の取引明細で確認しておくと安心です。

なかでも見落としやすいのが為替手数料です。ウィブル証券は1ドルあたり15銭が一律でかかりますが、実はSBI証券・楽天証券は2023年11〜12月から、「リアルタイム為替取引」を利用した場合の為替手数料をすでに0銭に無料化しています。ここだけを見ると、売買手数料は無料でも、為替コストではウィブル証券よりSBI証券・楽天証券の方が有利になるケースがあるということです。ただしSBI証券・楽天証券の為替手数料無料は「円貨決済」(定時為替取引)を選んだ場合には適用されないため、注文方法まで確認しておく必要があります。


SBI証券・楽天証券・マネックス証券との違い

米国株投資といえばSBI証券・楽天証券・マネックス証券の3社が定番ですが、この3社の課税口座(特定口座・一般口座)における米国株の売買手数料は約定代金の0.495%(上限22米ドル)が基本です。一方、新NISA口座であれば、2024年1月から米国株・海外ETFの売買手数料はすでに無料になっています。

  • SBI証券・楽天証券・マネックス証券:NISA口座なら米国株手数料は無料。課税口座では0.495%(上限22米ドル)
  • ウィブル証券:NISA口座は非対応。ただし課税口座を含め、現物・信用ともに手数料が完全無料

整理すると、NISAの非課税枠を使い切ったあとの課税口座での米国株取引において、ウィブル証券は売買手数料の面で明確にコストが低い選択肢になります。ただし為替コストまで含めると、リアルタイム為替取引を使いこなせるSBI証券・楽天証券のユーザーとの差は、単純な「手数料無料」という見出しほど大きくない場合もあります。

具体的な金額で比べてみます。例えば1,000ドル(約15万円)分の米国株を購入する場合、SBI証券・楽天証券の課税口座なら売買手数料は約定代金の0.495%で約5ドル弱、為替手数料はリアルタイム為替取引を使えば0円です。一方ウィブル証券は売買手数料が0円、為替手数料は1,000ドル分で150円(1ドル15銭×1,000)となり、単純な取引ではウィブル証券の方が有利です。ただし為替手数料が0円のSBI証券・楽天証券のリアルタイム為替取引と比べると、その差は縮まります。

なお、ウィブル証券以外にも、香港発のmoomoo証券が米国株売買手数料・為替手数料をあわせて無料化するなど、海外系ネット証券による手数料引き下げ競争は近年活発になっています。「国内初」という打ち出し方をされていても、実際には海外系証券会社どうしの競争の延長線上にある発表だと捉えておくとよさそうです。国内大手のSBI証券・楽天証券がこの流れにどう追随してくるかも、今後の注目ポイントだと思います。


見落としがちな注意点:NISA非対応

投資家がチャートを分析するイメージ
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ウィブル証券を検討するうえで一番大事な注意点が、NISA口座に対応していないことです。新NISAの非課税メリットは大きいため、これから米国株投資を始める方や、まだNISAの年間投資枠に余裕がある方は、SBI証券や楽天証券などでNISA口座を開設し、非課税枠をまず使い切るのが基本です。

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そのうえで、NISAの枠を使い切ってさらに投資したい方や、信用取引・短期売買など課税口座での取引がもともと中心になる方にとって、ウィブル証券の手数料無料化は検討する価値があります。コア・サテライト戦略でNISAの枠外の資金を運用する場合の選択肢としても位置づけられそうです。

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手数料以外の特徴もチェック

ウィブル証券は手数料の安さだけでなく、投資アプリとしての機能面にも力を入れています。代表的なのが「Moneybull」という仕組みで、口座内の余剰資金を自動で運用に回すサービスです。また、AIを使った銘柄分析や、システムトレード向けのAPI連携にも対応しており、こうした機能面は個別株を頻繁に売買するアクティブな投資家にとって魅力になりそうです。

裏を返せば、こうした機能は「NISAでコツコツ積立投資をしたい」という初心者向けというより、ある程度投資に慣れた人向けの設計だと感じます。手数料無料化のニュースだけを見て飛びつくのではなく、自分の投資スタイルに合っているかどうかも判断材料にしたいところです。

口座開設自体はスマホアプリから無料でできるため、まずはNISA口座はそのまま維持しつつ、ウィブル証券にも口座だけ開いて操作感を試してみる、という使い方もできます。実際に取引を始める前に、アプリの画面や注文方法に慣れておくと、本格的に課税口座での売買を始めるときにも安心です。


どんな人に向いている?

  • NISAの年間投資枠をすでに使い切っていて、課税口座で追加投資をしたい人
  • 個別の米国株を信用取引も含めて頻繁に売買する人
  • 為替手数料の安さ(1ドルあたり15銭)を重視する人

逆に、これから米国株投資を始める初心者の方や、まずは非課税メリットを優先したい方は、NISA対応のSBI証券・楽天証券などをメインにしたほうが結果的にお得になるケースが多いはずです。


なぜ手数料を無料にできるのか

そもそも証券会社が売買手数料を無料にしてまで顧客を獲得する背景には、手数料以外の収益源があります。信用取引の金利収入、為替スプレッド(ウィブル証券なら1ドル15銭の為替手数料もその一つです)、預り資産を運用に回すMoneybullのような仕組みからの利益、口座数の増加そのものが企業価値の向上につながるといった事情です。売買手数料の「無料」だけを見て「儲からないのでは」と心配する必要はありませんが、無料の裏側にどんな収益構造があるのかを知っておくと、サービスの持続性を見極めるヒントになります。

また、キャッシュレス決済やポイント経済圏でもよくあることですが、当初は太っ腹だった無料化・高還元のキャンペーンが、後になって条件変更や改悪の対象になるケースは珍しくありません。ウィブル証券は今回の無料化を「恒久的」とアナウンスしていますが、金融サービスである以上、将来的に条件が見直される可能性はゼロではないという前提で付き合うのが無難だと思います。


まとめ

  • ウィブル証券は2026年7月27日から、米国株現物・信用取引の手数料を国内初の完全無料化
  • 対象は米国株・ETFあわせて約7,000銘柄、取引金額・回数の上限なし
  • SEC規制費用やCAT Fee、為替手数料(1ドル15銭)などは別途かかる
  • SBI証券・楽天証券などはNISA口座なら米国株手数料が無料、課税口座は0.495%(上限22米ドル)
  • ウィブル証券はNISA非対応のため、NISA枠を使い切ったあとの課税口座取引で特に強みを発揮する

「完全無料」という見出しだけで飛びつくのではなく、自分がNISAの非課税枠をどこまで使っているかを踏まえて、証券会社を使い分けるのが賢い付き合い方だと思います。証券口座は一つに絞る必要はなく、NISA用の口座と課税口座用の口座を目的別に持つという発想も、今回のようなニュースを見るたびに検討してみる価値がありそうです。今後もこうした証券会社のサービス変更は続くと思うので、気になる動きがあればこのブログでも取り上げていきます。

為替手数料という点では、外貨預金も似た注意点があります。あわせてご確認ください。

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