こんにちは。風読珈琲店のカエデです。
ブログやSNSを続けていると、こんなメールが届くことがあります。「あなたのサイトで使われている画像は、当社が権利を持つ写真です。無断使用のため、使用料として〇万円をお支払いください」。身に覚えがなくても、「著作権侵害」「法的措置」という言葉が並ぶと、つい焦って振り込みたくなってしまいます。
このブログでも、記事内の写真はフリー素材サイトのPexelsから選んで使っています。今回は、画像の著作権侵害を理由に示談金や使用料を求められたときに、払う前に確認することをまとめました。ブログを書いていない人でも、SNSやフリマアプリ、お店のホームページなどで画像を使っていれば関係する話です。
画像の「著作権侵害」請求には本物と偽物がある

まず大事なのは、この種のメールは「全部が詐欺」でも「全部が本物」でもないということです。
本物の請求のケース
- 写真家・撮影者本人:ネットで拾った写真を無断で使っていた場合、本人から連絡が来るのは正当な権利行使
- 写真素材会社や代理の会社:有料素材の会社や、その依頼を受けた権利処理の会社が、画像検索で無断使用を見つけて請求してくる
- 弁護士事務所:権利者の代理人として書面を送ってくる
Googleの画像検索などで探してきた画像をそのまま使っていた場合は、本当に権利侵害になっている可能性があります。その場合、無視し続けると訴訟に進むこともあります。
詐欺・不当請求のケース
- 権利者を装う:実際には権利を持っていない人が、写真家や素材会社を名乗って請求する
- 相場とかけ離れた金額:1枚の画像に対して、通常の使用料を大きく超える金額を「示談金」として求める
- リンクや添付ファイルが本命:「証拠の画像はこちら」とリンクや添付ファイルを開かせ、ウイルス感染や偽サイトでの情報入力に誘導する
特に最後のパターンは、海外でも「著作権侵害の通知」を装って不正なファイルを開かせる手口として知られています。どちらのケースでも、慌てて振り込んだりリンクを開いたりしないのが出発点です。
請求が届いたら確認する5つのこと

1. 本当にその画像を使っているか
指摘された記事・画像が、本当に自分のサイトにあるかを、メールのリンクからではなく自分でサイトを開いて確認します。使っていない画像や、存在しない記事を指摘してくる場合は不当請求の可能性が高いです。
2. その画像の入手元とライセンスを説明できるか
フリー素材なら、どのサイトからダウンロードしたか、利用規約で何が許されているかを確認します。たとえばPexelsのライセンスでは、ブログやWebサイトでの利用、編集・加工が無料で認められていて、クレジット表記も必須ではありません。一方で、無加工の写真をポスターなどとして販売することや、他の素材サイトでの再配布は禁止されています。
ここで効いてくるのが、ダウンロード元のページURLや撮影者名を記録しておく習慣です。このブログでは画像のキャプションに「Photo by 撮影者名 on Pexels」と入れているので、どこから持ってきた写真かすぐにたどれます。
3. 相手が本当に権利者か
差出人の会社名や事務所名を、メールのリンクではなく自分で検索して、実在するか、連絡先が一致するかを確認します。弁護士を名乗る場合は、日本弁護士連合会の弁護士検索で登録を確かめられます。権利者であることの根拠(撮影データや契約)を示さないまま支払いだけを求めてくるなら要注意です。
4. 金額と支払い方法が不自然でないか
1枚の画像に数十万円を求める、支払い先が個人名義の口座、ギフトカードや暗号資産で払えと言う、といった場合は詐欺を強く疑います。正規の請求なら、請求の根拠と金額の内訳を説明できるはずです。
5. 期限で急かしてこないか
「〇日以内に支払わなければ訴訟」といった短い期限は、考える時間を奪うためのものです。期限を切られても、その場で払う必要はありません。確認や相談の時間をとってから判断して大丈夫です。
やってはいけないこと・やるべきこと

やってはいけないこと
- 確認前に振り込む:一度払うと、詐欺だった場合に取り戻すのは難しい。「支払いに応じる相手」として次の請求の的にもなる
- メール内のリンク・添付ファイルを開く:証拠と称するファイルがウイルスのこともある
- 感情的に反論する・すぐに非を認める:やり取りの文面は後で証拠になる。返信するなら事実確認の範囲にとどめる
- 裁判所からの書類を無視する:メールの請求とは別に、裁判所から訴状などが届いた場合は無視すると不利な判決が出るおそれがある。必ず期限内に対応する
やるべきこと
- メール・画面をすべて保存する:届いたメール、指摘された記事、画像の入手元ページのスクリーンショットを残す
- 疑わしい画像は差し替える:入手元が不明な画像なら、まず削除や差し替えをして、それ以上の利用を止める
- 専門家に相談する:本物の請求か判断がつかないときや、金額が大きいときは弁護士に相談する。費用が心配なら法テラスで無料の法律相談を受けられる場合がある
- 詐欺と判断したら:警察相談専用電話「#9110」や、最寄りの消費生活センター(消費者ホットライン「188」)に相談する
そもそも請求されないための画像の使い方
- ネットで拾った画像は使わない:検索結果に出てくる画像の多くは、誰かが権利を持っている。「出典を書けばOK」ではない
- 利用規約がはっきりした素材サイトを使う:Pexelsなどのフリー素材サイトでも、規約は一度読んでおく
- 入手元を記録する:キャプションに撮影者名とサイト名を入れる、ダウンロード元URLを控えておく
- 自分で撮った写真を使う:カフェや美術館の写真は自分で撮るのがいちばん安心(ただし撮影禁止の場所や、写り込んだ人・作品には注意)
怪しいメールの見分け方は、ほかの記事でもまとめています。下記記事も併せてご確認ください。

ドメインやサーバーの更新を装うフィッシングについては、下記記事も併せてご確認ください。

まとめ
- 画像の著作権侵害を理由にした請求は、本物の請求と詐欺・不当請求の両方がある
- 画像を本当に使っているか、入手元とライセンス、相手が権利者か、金額と支払い方法、急かしの5点を確認する
- 確認前に振り込まない、リンクや添付を開かない。ただし裁判所からの書類は無視しない
- 迷ったら弁護士や法テラス、詐欺なら#9110や188に相談する
- ふだんから入手元を記録し、規約のはっきりした素材や自分の写真を使うのが最大の予防策
「著作権侵害」と言われるとドキッとしますが、落ち着いて事実を確かめれば、本物か詐欺かはかなりの程度まで見分けられます。画像の入手元をきちんと残しておくことが、いざというときの自分を守ってくれると思います。

