「マリメッコ展 模様のちから」京都展を振り返る——次は東京・広島へ巡回

色鮮やかな花柄のファブリックパターン 美術
Photo by Bem Partington on Pexels
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こんにちは。風読珈琲店のカエデです。

北欧ブランドの雑貨店の前を通ると、大胆な花柄やストライプの布地につい目を引かれます。そんなマリメッコのプリントの歴史をたどる「マリメッコ展 模様のちから」が、2026年7月4日(土)から9月6日(日)まで京都文化博物館で開かれました。10年ぶりの大規模な巡回展です。

京都会場はすでに閉幕していますが、本展はこの後も全国を巡回中です。この記事では京都展の概要と見どころを記録として振り返り、次に観られる会場のスケジュールもまとめます。


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「マリメッコ展 模様のちから」とは

カラフルな幾何学模様のテキスタイル
Photo by Kübra on Pexels

マリメッコは1951年、フィンランドでアルミ・ラティアによって創業されたテキスタイル・ファッションブランドです。「服を着るためのアートを作る」という創業者の思想のもと、大胆な色使いと大柄のプリントで、それまでの控えめな衣服の常識を塗り替えてきました。日本では雑貨や食器のイメージが強いかもしれませんが、本来は「布」そのものの表現にこだわり続けてきたブランドなのです。

今回の展覧会は約70点のドレスやファブリックでプリントの変遷をたどる、10年ぶりの大規模な巡回展です。単なる名品の展示にとどまらず、プリント制作工程の舞台裏を紹介するコーナーや、アーティスト・plaplaxによる映像インスタレーション、デザイナー皆川明による書き下ろしの新作インスタレーションまで用意されているとのことで、ファッション史としてもアート体験としても楽しめる構成になっています。

10年ぶりというスパンの長さも印象的です。前回の大規模展から時間が空いた分、これまであまり紹介されてこなかった初期のプリントデザインや、近年のコレクションまで、より幅広い時代のマリメッコを俯瞰できる内容になっているようです。ブランドの「今」だけでなく、70年以上にわたる歩みそのものを味わえる貴重な機会だと言えそうです。

  • 創業:1951年、フィンランド
  • 創業者:アルミ・ラティア
  • 展示内容:約70点のドレス・ファブリックによるプリントの変遷、制作工程の紹介、映像・新作インスタレーション

創業当初のフィンランドは戦後の復興期にあり、実用性が最優先される時代でした。アルミ・ラティアは、当時のフィンランドで主流だった実用一辺倒の織物産業に対して、「アートとしての布」を打ち出した人物として知られています。彼女が集めたデザイナーたちが生み出した大胆な柄は、1960年代のアメリカでジャクリーン・ケネディが着用したことで一躍世界的な注目を集め、その後も色褪せることなく愛され続けてきました。日本でもファッション誌やインテリア雑誌で頻繁に特集が組まれるほど、独自のファン層を築いています。

マリメッコの魅力は、柄そのものの大胆さだけでなく、「量産品でありながらアートの質を保つ」という姿勢にもあります。工業製品としてのテキスタイルと、一点物のアートとの間にあえて境界線を引かない発想は、当時としては非常に革新的なものでした。今回の展覧会では、そうしたブランドの根幹にある思想を、実際の作品を通して体感できる構成になっています。

開催概要 ― 会期・会場・観覧料

京都会場の会期は2026年7月4日(土)から9月6日(日)までで、会場は京都文化博物館4・3階展示室でした。

マリメッコ展 模様のちから Marimekko: Art of Printmaking -Beauty, Dream, Love – 京都府京都文化博物館
基本情報 チケット 展覧会のみどころ 関連イベント 展覧会図録 展覧会グッズ 基本情報 会期 2026年7月4

京都会場の観覧料は、一般2,000円(前売1,800円)、大学生・高校生1,600円(前売1,400円)、中学生・小学生700円(前売500円)でした。

  • 会期:2026年7月4日(土)~9月6日(日)※閉幕
  • 会場:京都文化博物館 4・3階展示室
  • 開館時間:10:00~18:00(金曜は19:30まで)
  • 休館日:月曜(7月20日を除く)、7月21日
  • 観覧料:一般2,000円、大高生1,600円、中小生700円(各前売あり)

会場の京都文化博物館は、地下鉄烏丸線「烏丸御池」駅から徒歩3分ほどの立地です。重要文化財に指定されている旧日本銀行京都支店の建物を活用した別館も隣接しており、展覧会の前後にレトロな建築を眺めながら散策するのもおすすめです。三条通沿いには老舗の喫茶店やギャラリーも点在しているので、鑑賞後にゆっくりお茶を楽しむ時間まで含めて計画を立てるとよさそうです。

会場で味わうスカンジナビア・デザインの世界観

北欧テイストのインテリア空間
Photo by Alex Tyson on Pexels

展覧会の見どころのひとつが、単に完成した服やファブリックを並べるだけでなく、「模様がどう生まれるか」という制作工程そのものにスポットを当てている点です。デザイナーが試行錯誤を重ねる過程を知ると、普段何気なく目にしている柄の見え方が変わってきます。

また、映像アーティスト・plaplaxによるインスタレーションでは、平面のプリントが動きと光の中でどのように立ち上がってくるのかを体感できるようです。静止画としての「模様」と、空間として体験する「模様」の違いを味わえるのは、実際に会場に足を運んでこそだと思います。

日本のデザイナー・皆川明による書き下ろしの新作インスタレーションが見られるのも、この巡回展ならではのポイントです。フィンランド発のブランドと、日本人デザイナーの感性がどう響き合うのか、比較しながら鑑賞するのも楽しそうです。

皆川明といえば、日本のファッションブランド「ミナ ペルホネン」の創業者としても知られ、長く着られる服づくりや、手仕事のぬくもりを感じさせる柄づくりで多くのファンを持つデザイナーです。工業的な大量生産の中でアートの質を追求したマリメッコと、一つひとつの生地に手仕事の温度を宿らせるミナ ペルホネン。アプローチは対照的でありながら、「布を通して人の暮らしを豊かにする」という根っこの部分では共鳴し合っているようにも感じられます。会場でその接点をじっくり探してみるのも一興です。

会場内にはミュージアムショップも併設されており、展覧会限定グッズや、マリメッコ本国の生地を使ったアイテムも販売されています。鑑賞後の余韻に浸りながら、お気に入りの一枚を探す時間まで含めて楽しみたいところです。展覧会限定デザインは会場でしか手に入らないものも多く、記念に一点選んでおくと、後から振り返ったときにも良い思い出になりそうです。

京都の次はどこで観られる?巡回スケジュール

美術館の展示室を鑑賞する来場者
Photo by Dua’a Al-Amad on Pexels

京都会場は閉幕しましたが、「マリメッコ展 模様のちから」は約2年をかけて全国を巡る展覧会です。2026年10月3日からは東京都庭園美術館で開かれていて、2027年には広島へ巡回する予定です。

  • 東京都庭園美術館:2026年10月3日〜12月20日
  • ひろしま美術館:2027年1月30日〜3月28日(予定)
  • その後:北九州・富山・名古屋・長崎などへ巡回予定

東京会場のメインは、1933年に朝香宮家の邸宅として建てられたアール・デコ様式の本館です。京都とはまったく違う空間で模様がどう見えるのか、会場ごとの違いも巡回展の面白さです。最新の日程は公式サイトで確認してください。

京都では同じ時期、京都国立近代美術館のフォンタネージ展や、京都市京セラ美術館の歌川国芳展も開かれていました。シンプルな線と色づかいのデザインが好きな方には、ミッフィー展の記事もおすすめです。

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まとめ

「マリメッコ展 模様のちから」は、約70点のドレスやファブリックで、マリメッコのプリントの変遷と制作の裏側をたどる展覧会でした。

  • 京都会場:京都文化博物館(2026年7月4日〜9月6日)※閉幕
  • 見どころ:約70点のドレス・ファブリック、制作工程の紹介、plaplaxの映像、皆川明の新作インスタレーション
  • 東京会場:東京都庭園美術館(2026年10月3日〜12月20日)
  • 広島会場:ひろしま美術館(2027年1月30日〜3月28日予定)

普段何気なく目にしている北欧デザインも、背景を知ると見え方が変わってきます。京都で見逃した方は、東京や広島の会場を候補にしてみてください。それではまた次の記事で。

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