こんにちは。風読珈琲店のカエデです。
ブログを続けていると、ときどき「相互リンクしませんか?」という営業メールが届きます。最近は1週間ほどのあいだに、名前も会社も違う人から立て続けに2通届きました。丁寧な文面なので、最初は「ちゃんとした依頼かも」と思いかけたのですが、2通を並べてみると同じ業者が送っているとしか思えない共通点がいくつも見つかりました。
こうした「それっぽい文面の一斉送信メール」は、ブログ運営者だけでなく、フリマアプリの出品者やSNSで発信している人、個人事業の人にも届きます。この記事では、実際に届いた2通をもとに、怪しい営業メールの見分け方と、届いたときの対処法をまとめます。
実際に届いた「相互リンクのお願い」メール2通

まずは届いたメールの中身です。相手の名前やURLはぼかしていますが、文面の流れはほぼそのままです。
1通目:不動産会社を名乗る「サイト同士のリンク掲載」の相談
- 宛名:「Webサイトご担当者様」
- 内容:関連サイトを探していて貴サイトを拝見した。こちらから紹介する代わりに、そちらからも弊社サイトを紹介してほしい
- 紹介してほしいサイト:大阪の不動産買取サイト(日本語ドメイン)
- 連絡先:電話には出られないので、メールで連絡してほしい
- 末尾:「返信の際は当社管理番号を削除せずご返信願います。管理番号:(英数字の長い文字列)」
2通目:Webメディア運営者を名乗る「相互リンク」の提案
- 宛名:なし(「こんにちは。」から始まる)
- 内容:貴サイトの丁寧な情報発信に感銘を受けた。お互いの訪問者に新しい視点を届けるために、相互リンクを検討してほしい
- 連絡先:「backlink@〜」で始まるメールアドレス
- 末尾:1通目と一字一句同じ「管理番号を削除せずご返信願います」
差出人の名前も会社名も違うのに、締めの定型文がまったく同じです。ここで「別々の会社からの依頼」ではなく「同じ送信元から名義を変えて送られている」と判断しました。
怪しい営業メールを見分ける6つのチェックポイント

2通に共通していた特徴を、ほかの営業メールにも使えるチェックポイントとして整理しました。ひとつだけなら気にしなくていいこともありますが、3つ以上当てはまったら一斉送信の営業メールと考えてよいと思います。
1. 宛名が「ご担当者様」か、宛名がない
本当にサイトを読んで連絡してくる人は、サイト名や運営者名を書いてくるのが普通です。「Webサイトご担当者様」のような宛名は、どのサイトにも同じ文面を送れるようにするためのものです。
2. 「拝見しました」「感銘を受けました」なのに具体的な話がない
2通目は「丁寧な情報発信に感銘を受け」と書いていますが、どの記事を読んだのかは一切書かれていません。ほめ言葉はあるのに記事名やテーマが出てこないのは、テンプレートの典型です。カフェ・本・お金・サッカーのブログに不動産買取サイトとのリンクを持ちかけてくる時点で、中身を読んでいないこともわかります。
3. 名乗っている会社名・サイト名とメールのドメインが一致しない
1通目は不動産会社のグループを名乗っていましたが、紹介してほしいサイトのドメイン、返信先のメールアドレスのドメインがそれぞれ別物でした。2通目も、名乗っているサイト名と、メールアドレスのドメインがまったく結びつきません。名前・サイト・連絡先が全部バラバラというのは、実在の会社の名前を借りているか、使い捨てのサイトを大量に運営しているときによく見られるパターンです。
4. 「管理番号を消さずに返信して」と求めてくる
いちばん分かりやすいのがこれです。この番号は、どのアドレスに送ったメールに返信があったかを判別するためのものと考えられます。返信すると、断る内容であっても「このアドレスは実際に読まれている」と相手に伝わってしまいます。
5. 電話を避けて、メールだけに誘導する
「日中は外出が多く電話に出られない」と、やり取りをメールに限定しています。正規の会社なら代表電話や問い合わせ窓口があるはずなので、メールアドレス以外の連絡手段が書かれていないのは注意サインです。
6. アドレスや目的に「backlink」「SEO」などの言葉が見える
2通目の返信先は「backlink@」から始まっていました。backlinkは「被リンク」、つまり他のサイトから張られるリンクのことです。目的がSEO(検索順位対策)のためのリンク集めであることを、アドレス自体が教えてくれています。
そもそも相互リンクを受けるとどうなる?
「リンクを張り合うくらいなら害はないのでは?」と思うかもしれません。ただ、Googleは検索のスパムに関するポリシーで、検索順位を操作する目的のリンクを「リンクスパム」として禁止しています。その例として、「リンクを張ってくれたらこちらもリンクを張る」という過剰な相互リンクが挙げられています。

- 検索での評価が下がるおそれ:不自然なリンクがあると判断されると、サイト全体の評価に影響する可能性がある
- 読者の信頼を損なう:記事のテーマと関係のないサイトへのリンクは、読者から見ても不自然
- リンク先の中身は保証されない:相手のサイトが後から怪しい内容に変わっても、自分のサイトからリンクが張られたまま残る
つまり、相互リンクの依頼は、受けても得をするのは相手だけで、こちらにはリスクしか残りません。内容が本当に読者の役に立つと思ったサイトがあれば、こちらの判断で紹介すれば十分です。
届いたときの対処法:返信しないのがいちばん

こうしたメールが届いたときにやることは、とてもシンプルです。
- 返信しない:丁寧に断る必要はありません。返信すると「読まれているアドレス」としてリストに残り、営業メールが増える原因になります
- メール内のリンクを開かない:紹介されているサイトを確認したくなりますが、開く必要はありません
- 迷惑メールとして報告する:Gmailなら「迷惑メールを報告」を押しておくと、似たメールが振り分けられやすくなります
- フィルタで自動振り分けする:「管理番号」「相互リンク」などの言葉を含むメールを、自動でアーカイブや迷惑メールに回す設定をしておくと、毎回悩まずに済みます
迷惑メールが多くて困っているときは、総務省の委託で運営されている「迷惑メール相談センター」にも情報や相談窓口がまとまっています。
今回の相互リンクの依頼は、お金をだまし取ろうとするフィッシング詐欺とは少し種類が違います。ただ、「丁寧な文面で信用させて、返信を引き出す」という手口は共通しています。カード会社や銀行を名乗るメールへの対策は、下記記事も併せてご確認ください。

お金やサイトを狙う、もう一段危険なメールの見分け方は下記記事でまとめています。


まとめ
- 相互リンクの営業メールは、差出人の名前を変えて同じ文面が一斉送信されていることが多い
- 宛名がない、ほめ言葉に具体性がない、会社名とドメインが一致しない、「管理番号」付き返信を求めてくる、が見分けるポイント
- Googleは過剰な相互リンクをリンクスパムとしているので、受けても得をするのは相手だけ
- 対処は「返信しない・リンクを開かない・迷惑メール報告」でOK
丁寧な文面だと「無視するのは失礼かな」と感じてしまいますが、一斉送信の営業メールに気をつかう必要はありません。迷わず流して、その時間を読者のための記事づくりに使いたいと思います。

